間違いの多い基本的な防災知識について確認しましょう

問題① 地震発生後に停電となりました。その後、不便なので長期で自宅を離れることとなりました。『電気ブレーカー』は落とすべきでしょうか?

答え① 必ず『電気ブレーカー』は落としましょう。ガスや水栓の元栓も閉めましょう。大きな震災の直後には、大規模な停電が発生することが多くあります。阪神淡路と東日本大震災でも同様でした。しばらくたって電気が復旧し、通電状態となった段階で電気ストーブや照明器具、観賞魚用のヒーターなどが可燃物と接触し、火災が発生するケースが多数ありました。これを『通電火災』といいます。通電火災対策として、ガスのマイコンメーターのように揺れを感知してブレーカーを落とす機能のある感震ブレーカーも開発されました。将来的に各住戸に導入予定のスマートメーターにも遠隔遮断機能が加わる予定となっています。

問題② 夕飯の準備中に大きな地震が発生しました。立っていることも難しいほどの激しい揺れです。すぐにガスを消さないとと思い出し、なんとかガスを止めました。

答え② まず、自分自身の身の安全が最も重要です。比較的安全な場所で揺れが収まるまで自分の身を守る体制を取ってください。危険を冒してまでガスを消しに行く必要はありません。
つい最近までは、多くの行政機関等からの情報でも『地震が来たらガスを消す。すぐに消火!』と案内しているケースがほとんどでした。その常識も変わってきており、今は、まず何よりも自分の身の安全を確保することが大切だとなっています。
ガスには、おおむね震度5強で自動的に遮断され火が消える、安全機能付きガス計量装置(マイコンメーター)が付いています。東日本大震災の際にも首都圏でガスが遮断され、復旧できずに困ったという経験をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。平時の内に、ご自宅のマイコンメーターの復帰方法についても確認しておくことが重要です。